くまの悪魔的な日常

思いつくままに、くまなく書き連ねる。

2018年を振り返る 勉強 〈前編〉

2018年がもうすぐ終わります。

2018年は筆者にとってとてもしんどい一年でした。のんびりとした性分なのと友達が少ないのとで、予定や課題で忙殺されるということは(例年通り)なかったのですが、色々なことで精神的エネルギーを消耗してしまい、体調不良も重なって、今は文字通り何もできない状態です。

何もできないからといって何もせずに年を越すのはさみしいので、せめて2018年の振り返りを言語化するくらいのことはしておこうと思います。

まずは今年、筆者の身に起こったいくつかの変化をトピックとして、思いつくことを書き連ねていこうと思います。

 

・勉強の方向性

去年~2月

 学生たるもの学業が本分であるのは明確であり、かつ個人的に学術的な議論は好きな質なので、入学当初から勉強面において「自分がやりたいこと」を見つけるのに必死でした。しかし、学部1年時に受講した政治学・経済学の入門的な内容の授業にはもそれほど関心が持てず、これといった「やりたいこと」が見つかりませんでした。成績もそれほど良くはなく、もともと他大学の文学部志望(大学受験時は分析哲学が勉強したかった)なのもあって、「選んだ大学まちがえたかなあ」などと漠然と感じていました。

学部1年時に「やりたいこと」が見つからなかった幣学部の制度的な問題点としては

 

  1. 取得単位数の上限のせいで自由に授業が選べず、ほぼ全科目必修
  2. 英語と第二外国語が週4コマずつで、学術的な科目の勉強に時間が割けない。*1
  3. 学問分野の「手法」を教える科目(ゲーム理論統計学・経済数学など)に重点を置くあまり、その分野を学ぶ「背景」が曖昧になった。*2

 

などが挙げられますが、深入りはしません。

 

3月~7月

 というわけで、2018年は「やりたいこと」を見つけることからスタートでした。年初から春休みにかけていくつか経済学関連の一般書を読み進めていくうちに、経済学の理論的な枠組みに興味を持ちました。「背景」を埋めることに成功したわけです。以下はおすすめの書籍です。

 

「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明

「イノベーターのジレンマ」の経済学的解明

 
現代経済学-ゲーム理論・行動経済学・制度論 (中公新書)
 

 
そこで、春学期は学部中級レベルのミクロ経済学の授業と併せて、公共経済学・比較制度論・マクロ的なデータ分析を扱う授業を履修し、経済学における基礎的な知識をつけることにしました。大変だったものの、なんとか経済学を専門に学んでいく上での基礎中の基礎は身についてきたのではないかと思います。それと同時に、より本格的な議論に首を突っ込むには高度な数学的知識が不可欠であることに気がつきました。*3そこで、幣学部の中で最も数学に強そうな田中久稔先生(田中久稔 (@hstnk) | Twitter )のゼミを選択することにしました。

 

8月~9月

 Twitterを活用して情報収集していくうちに、機械学習を含めたコンピューター・サイエンスの分野に興味を持ちました。*4RとかPythonを使って自然言語処理とか空間データ分析、画像認識処理をする、所謂「人口知能(AI)」というやつの理屈を知りたい、多様な科学分野の中でも先端的な手法を身に着けたいと思ったのです。そこで夏休み中に、RやPythonの環境構築及び初歩的なチュートリアルを済ませました。*5ネットにまるで疎い状態から始めたのでかなり苦労しましたが…。それ以降の勉強は中断してしまったので、今年度の春休み中に以下の2冊を読みすすめて、理論的な理解を深めようと思います。

 

はじめてのパターン認識

はじめてのパターン認識

 

 

また、ゼミ選考が9月に行われました。高校までは数学ⅡBまでしか触れておれず受験では私文しか眼中にない世界史選択者だったので、選考課題*6には苦労させられましたが、無事合格をいただきました。プレゼミではLaTeX環境を整える必要があったのでそれにも取り組みましたが、あり得ないくらい苦労しました。エディタを日本語出力(pLaTeX)に対応させる方法が最後まで分からず、七難八苦。以下のブログ記事を参考にしながら、ようやくAtomTeXstudioで環境を構築しました。*7

 

komi1230.hatenablog.com

yksris.hatenablog.com

 

環境を構築したはいいものの未だに何もできていないのがもどかしいんですけどね。この件については後ほど触れます。

 

ここまでのまとめ

 長くなってきたので、ここで一端まとめに入ります。

入学してから学部2年の当初までは、勉強面で「やりたいこと」が見つからずにいました。学部2年の春から夏までにかけて、書籍・SNS・ウェブ上の情報を収集することによって、経済学とコンピューター・サイエンスにおける理論的枠組み、及びそれらの手法を接合する試みに興味を持ちました。それらを学ぶにあたって、数学的知識やプログラミングを含めたコンピューターについての知識を学ぶことが不可欠であることがわかりました。次の記事では、10月から12月にかけて筆者が取り組んでいること、及び筆者が現在抱えている困難を中心に書いていこうと思います。

 

ご一読ありがとうございました。

では、また会いましょう。

*1:第二外国語については、入学前に週2日と週4日で選択可能。

*2:これはどちらかというと個人的な文句で、幣学部の優秀な学生は「背景」抜きでも「手法」を、テストでいい点数を取る程度には、身に着けられるからうらやましい…。

*3:荒戸寛樹先生のTwitterサササの⊿ (@hirokiarato) | Twitterが参考になりました。

*4:これはGoogleのTJO氏のTwitterTJO (@TJO_datasci) | Twitterやブログ六本木で働くデータサイエンティストのブログが参考になりました。

*5:Learn R, Python & Data Science Online | DataCampというサイトが参考になりました。

*6:確か有限次元の線形空間において直交補空間の定理が成り立つことを証明する問題だった。線形代数はおろか行列さえまともに勉強したことがなかったのでしんどかった。

*7:この言葉遣いが間違っていないか不安なくらいネットには弱い…。